契約を一度結んだら原則として解除できません。
契約の内容にもよりますが、契約するにはお互い準備をしたり、ときには何かしらの出費をしたりします。ですから簡単に解除されると困るわけです。
説明しておきますが、ここでいう『解除』とは相手の意向とは関係なくどちらかが一方的に契約を破棄することです。
どちらかが『契約を解除してください』とお願いして、相手が『いいですよ』といえばこれは『合意解除』となり契約関係はなくなります。契約とは基本的にはお互いが納得すれば有効に成立しますので、お互いが納得すれば『契約を解除する契約を結ぶ』というのもできるわけです。
簡単なことですが契約書に『甲はいつでも契約を解除できる』とか『甲および乙は1ヵ月まえに通知して契約を解除できる』などの条項をいれておけばいいわけです。法律的な用語では『解除権の留保』などと呼ばれたりします。
相手から提示された契約書の場合、相手だけに解除権が留保されているときがあるので注意しましょう。
一定の何かが起きたときや、一定の何かが起きなかったとき、目標の数値が達成できなかったときは解除できるようにしておくのも良いと思います。たとえば、『2ヶ月連続で一定の売上がなかったときは解除できる』などです。
解除とはちょっと違うのですが、契約期間を定めておけばその期間が経過すれば契約が終了します。逆にいうと期間経過前の解除が難しくなることもあるのですが、期間が経過すれば何もしなくても契約が終了するので面倒くさくないといえばないです。ちょっと試してみたいなどの時は3ヶ月などの短い期間をさだめてもらえばいいわけです。
あまりに長い期間が定めている場合は注意したほうが良いでしょう。長いほうがこちらに有利になる場合もありますが。
期間が定めている場合は『自動更新』になっている場合が多いです。この場合、一定の時期に解約を申し入れないと契約が更新されてしまいますので忘れないように。
一度契約をしたら簡単には解除できないのが原則です。しかし、どんな契約でもまったく解除できないというのでは、なにかと不都合なことも出てくるのでしょう、法律の規定によって一定の手続をふめば解除できる契約もあります。
『書面によらない贈与はあげる方ももらう方もお互いにこれを取り消すことができる』と民法で定められています。
友人同士や夫婦の間で日常気軽に交わされる『○○をあげるよ』とか『新しいの買ったら今使ってるのあげるよ』などもいちおう契約です。だからといって絶対に履行しなければならないとすると(ましてやこれをもとに裁判などになると)非常にギスギスした世の中になってしまいます。こうした普段あまり深く考えずに行われる気軽な贈与を取消せるようにした規定です。
ただし、書面によらない贈与でも実際に履行された場合(相手に物を引き渡した場合など)は取消すことはできません。